木造における構造用合板耐力壁の【開口基準】と【補強条件】

合板耐力壁の開口
建物外部に面材耐力壁を設置する構法は主流である一方、開口サイズや個数のルールは誰でも迷うポイントですよね。

初めての方も復習の方にも、構造用合板など面材耐力壁に設置できる開口について確認しておきましょう。

結論から:910スパンの中には【24換気用100φ】も【エアコンスリーブ100φ】も【キッチン排気用150φ】も設置可能です。ただし、後述の補強方法や組み合わせ条件は必ず守りましょう。

開口部の法的根拠は【技術的助言1335号】と【グレー本】

開口部の法的根拠は建築基準法ではなく、国土交通省【技術的助言1335号】と【グレー本による解説】を基準にしています。

技術的助言には大まかな内容の指示があり、グレー本に詳細な解説があります。

技術的助言1335号では【50cm程度の換気扇用の孔】を規定している

技術的助言では『木造の耐力壁について、周囲の軸組みから離して設ける径50cm程度の換気扇用の孔は、~「開口部」に該当しないものとして取り扱うことができる。』と記載されています。

木造軸組み工法では910mmスパンの中心に間柱を設置し、面材耐力壁を設置するので、現実的に50cmの開口を作ることはできません。この技術的助言で大切なのは【軸組みと離して】という構造的知識だと思います。

グレー本による開口基準は2種類。【補強不要な開口】と【補強が必要な開口】

グレー本では開口を2種類に分け、より詳しく定義しています。100φ程度の【補強不要な開口】と50cm程度の【補強が必要な開口】です。

【補強不要な開口】の基準=小開口

補強不要な開口
補強不要な開口は穴径が12tかつL/6以下です。910mmスパンに9mmの面材とすると108(12×9mm)かつ151(910mm/6)なので、108mm以下の径ならば補強は不要です。

現実的には補強なしでは施工できませんが、108mmという数値を覚えておきましょう。

【補強が必要な開口】の基準=大開口

補強が必要な開口
補強が必要な開口は穴径L/2(50cm程度)以下で、四周を受け材で補強し、面材耐力壁に釘打ちした場合に設置可能となります。

こちらは技術的助言より詳細に規定されています。L/2=910mm/2は455mmなので、有効寸法380mm程度を最大値と考えた方が良いですね。

380mm径には最小サイズのサッシも入りますが、技術基準に【換気扇用の孔】という言葉が書かれているので、設置は不可と解釈できます。

小開口は2カ所まで、大開口は1か所まで、かつ組み合わせは不可。メーカーのルールは更に厳しい

グレー本には設置個数も規定されます。1スパンにおいて小開口は2カ所まで、大開口は1か所まで、かつ組み合わせは不可です。

また、上記内容はグレー本によるルールですが、耐力面材メーカーのルールは更に厳しくなっています。上記のルールを守った上で、使用する耐力面材メーカーのルールを確認しましょう。

まとめ

上記の内容から、910スパンの中には【24換気用100φ】も【エアコンスリーブ100φ】も【キッチン排気用150φ】も設置可能です。

一方で近年は高倍率の面材耐力壁が主流ですので、耐力として計算できるかどうかより、貫通部の気密の方が気を使う点ですね。

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